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お釈迦様の生涯

釈尊の願い(92)

ビンビサーラ王の帰依

マガダ国の王である
ビンビサーラは以前  ※(36にその出会いを書いた)
仏陀が悟りを開く前に一度出会ったことがあった
そこで王は悟って仏陀となったときには
教えを説き聞かせてくれるよう頼んだ

時が流れ悟りを開いて仏陀となり
千人の弟子を伴い
マガダ国にいることを知ったビンビサーラ王は
多くの群臣をつれて仏陀に会いにいった

ビンビサーラ王は仏陀を見て
心から礼拝し生きるための教えを心に受けた
施しの大切さを説いた施論(せろん)
戒めを保ち生きいくための戒論(かいろん)
そしてそう生きていくことで
やがて死んで天に生まれる生天論(しょうてんろん)

ビンビサーラ王は教えを聞くにしたがって
仏陀の存在を確信するとともに
その言霊が心の琴線をふるわせ
眼から涙をこぼさずにはいられなかった
これが教えを聞く尊さであることを深く思った

ビンビサーラ王には太子のときから五つの願いがあった
一つは国王になること
一つは仏陀が出現されること
一つは仏陀に仕えること
一つは仏陀の説法を聞くこと
一つは仏陀の教えを悟ること
この願いがすべてかない
王は仏陀に帰依し このうえなく幸せであった
帰依とは信頼し信仰すること
身命をささげて信じることである
そこに偉大な力が現われ出てくるのだ

仏陀はビンビサーラ王がやがて
息子のアジャセに殺されることを予見したが
教えに帰依する力が王の心を救うことを思った