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お釈迦様の生涯

釈尊の願い(97)

聡明な2人の弟子

サーリープッタ(舎利仏・しゃりほつ)には
モッガッラーナ(目連・もくれん)という親友がいた
2人はサンジャヤという懐疑論者の弟子であった

2人とも過ぐれた才を持ち
サンジャヤに非常に信頼をされていて
250人の弟子の指導までまかされていた

しかし2人は
サンジャヤの学説に満足がいかず
真なる師を求めていた
そしてその師を見出したならば
お互い知らせあうことを約束し
修行の旅に出ていた

悟りを開かれた仏陀がいることを知った
サーリープッタは
さっそくモッガッラーナにこのことを知らせた

アッサジの唱えた偈(げ・詩のこと)を語ると
モッガッラーナも
直ちにその真理を悟り
ともに仏陀のもとへ出家を願いにいくことを決めた

サンジャヤの250人の弟子たちにも
このことを知らせ
250人の弟子たちもそれぞれに
2人に従いたいと申し出た
これを聞いた師であるサンジャヤは
弟子を失う失望と落胆で血を吐いて苦しんだという

2人は250人とともに仏陀のもとへ急いだ

その様子を遠くから見た仏陀は
「今やってくる2人の親友は
私の弟子のなかで最も優れた2人になるであろう」
と語られた
生まれる前からの使命を仏陀は知っていたのだ

2人は250人とともに仏陀の弟子になり
仏陀を支え教団を支え教えを広げていく