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法華経の詩

法華経の詩(7)

序品 第一(7)

弥勒は かの国のありさまを さらに語った

仏子(ぶっし)なる者たちは
仏の説く教えに驚嘆し
人や神に崇(あが)められても 奢(おご)らず
平静に心を保っている

またある者たちは
身体から光を放ち
地獄に堕ちたものたちを救い
仏の道に誘(いざな)う 仕事をしている

ある者たちは
眠ることなく
最高のさとりを求め 修行をしている

ある者たちは
仏陀の説く清浄な戒めを保ち 威儀を調え
清らかな 真珠の玉のように輝いて
仏道を求めて修行するものが見える

またある者たちは
耐え忍び強く
慢心した僧たちの 悪口や非難
あるいは脅迫に耐えては 忍耐によって
この上ない さとりの道を求めている

ある者たちは
人を堕落させるような遊びや
愛欲の楽しみを遠ざけ
愚かな人びとの 交わりを避けて
心豊かで 勤勉を友とする者たちと交わり
瞑想をし 深い世界を静かに考察(こうさつ)しては
この上ない さとりを求めている

ある者たちは
布施心 豊かに 財を施しては修行僧の修行を助け
僧房(そうぼう)なる修行道場を作り
花の咲く広大で静かに学ぶことのできる遊園をささげ
財を与えることによって 無上の悟りを求めている