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法華経の詩

法華経の詩(16)

方便品 第二(4)

うぬぼれの心を起こした
五千人の者に対して
仏は舎利弗に語りかけた

私の集まりに気力のないもはいない
みな信仰心を持ち謙虚である
増上慢(ぞうじょうまん)なる
うぬぼれの者たちが
出ていったのはよいことだ

さあ 聞きなさい
あなたがたのために教えを説こう

この教えは三千年に一度咲く
優曇華(うどんげ)の花のように
そう 三千年に 一度聞けるか聞かないかという
それほど聞きがたい教えなのだ

舎利弗よ 私を信じるがよい
私は真実を語るものである
仏の真なる悟りは
理解しがたいものなのだ

それは数えきれない方便と
さまざまな喩(たとえ)を使って
教えを説こうとしているからだ
その真なる教えは
ただ 仏と仏のみが理解できる

そんな教えを説こうと
今 仏が世に現れた
これには 大いなる目的があるからである
これを一大事因縁(いちだいじいんねん)という

舎利弗よ
なぜ私が一大事因縁をもって
世に出現し
この仏と仏のみが理解できる
難しい教えを説こうとしているか
理解できるだろうか