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法華経の詩

法華経の詩(42)

薬草喩品 第五(1)

世尊なる仏は
長老である魔訶迦葉(まかかしょう)
並びに偉大な弟子たちに告げた

よろしい よろしい
今まで語ってきた
長者窮子(ちょうじゃぐうじ)の
譬喩(ひゆ)によって
仏陀の真なる功徳を語るのは
まことに善い哉(かな)よろしいことだ

あなたがたが語ってきたことは
仏の真の功徳である
しかし
他にも測ることも教えることもできないほどの
功徳があるのだ

数えきれないほどの長い年月
仏の功徳を語り続けても
そのすべてを言い尽くすことは
容易ではない
仏の教えはあらゆるものの主(あるじ)であり
もろもろの教えの王であり
教えの支配者なのだ

仏が いかなる教えを
いかなるところに樹立しようとも
その教えは その通りに実現していく
仏はあらゆる教えをたくみに
そして 智慧(ちえ)の方便をもって教示する

仏は その智慧によって教えを説き
その教えが 一切を知る基礎となるのだ

仏の教え あるゆえに
人は この火宅の世での善悪を知り
どう生きれば尊い仏の心に目覚め
この世を 幸せ満ちる仏国土にし
皆が幸せに暮らしていけるかの方法を
得ることができる
ゆえに仏は 
一切の智慧ある教えを ここに示すのだ