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みにミニ法話

(160)「なんとかなる」

すでに3月、時の流れは速く、毎日を忙しく生活していると、
この『法愛』も読むことなく、月日が流れてしまうことでしょう。

そんなことのないよう、必ず読もうと心に決めておくと、
なんとか毎月忘れずに読めるようになると思います。

何事もなんとかなっていくものなのです。

日々希望に満ちている人、あるいは悩みを持っている人、
また悲しみをぬぐえないでいる人、さまざまでしょう。

苦しみを背負い、悲しみに打ちひしがれている人はなおさらなこと、
人生をプラスに転じていく方法があります。それは「言葉の力」を使う方法です。

言葉には力があり、自分が何度も語り、
また口癖のように語っている言葉は、やがて現実化していきます。

そしてその言葉がやがて、自分の思いも、また行動も、
いつも語っている言葉のように自分を変えていくのです。

マイナスの言葉を使っているとどうでしょう。

「私はダメな人間だ」と何度も口ずさみ使っていると、
やがてそうなっていきますし、よき運も逃げていってしまいます。

逆に、「なんとかなる」と思っていると、
必ず道が開け、なんとかなっていくのです。

さらに言えば、その「なんとかなる」という言葉を、
自分の日頃の勝手な思いから発するのでなく、
できれば賢者の教えを行じていくことを目的とし、
その目的遂行のために、「なんとかなる」と、自らを戒めていくことが大切です。

日本の陽明学の祖といわれている中江藤樹という人が、

徳を持つことを望むならば、毎日善を積まなくてはならない。
ひとつ善を積めば、ひとつの悪が去る。
だから日々善を行えば、日々悪は去るのです。
昼が長くなれば夜が短くなるように、です。

という言葉を残しています。

「一日必ずひとつ善を積む」。
そう念仏のように唱えていると、そのような自分になっていけますし、
挫折しそうになったら、「なんとかなる」と、自らを励ましていけば、
自分がやがて善なる人に変わっていけるのです。

この「なんとかなる」という言葉を上手に使い、
自らの目的に向かって歩んでいきましょう。

必ずなんとかなり、事ごとが成就していきます。