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みにミニ法話

(186)「悟りの力」

悟りと聞くと、非常に難しく、
一般の方々には、遠い話のように聞こえるかもしれませんが、
その悟りが「人生に生き抜く力を与えるものである」と考えたなら、
少し悟りという言葉に関心を持たれるかもしれません。

悟りについては、さまざまな言い方があるとは思いますが、
ここでの悟りは「ほんとうの自分を知る」ということです。

ほんとうの自分を知ることで、生きる力が湧いてきたならば、
それが悟りの力といえます。

ほんとうの自分とは、
「心の内に偉大な力を持っているのがほんとうの自分である」
といえましょう。

その偉大な力を育て上げることが、
そもそも悟りを高めると表現してもいいかもしれません。

その偉大な力を育てあげるのが、正しい考え方なのです。
その考え方よって心の内にある偉大な力を育てると、
やがて人格が向上し、幸せになっていけるわけです。

この自分を知らずに生きていれば、偉大な力が充分生かせず、
悔いの残る人生になっていきましょう。

たとえば、心の内に潜む偉大な力に、
「お前ならできる」という考えを吹き込めば、そのように生きられるでしょうし、
逆にマイナスの考え方で「お前には無理だ」と言い聞かせてしまえば、
その偉大な力は、暗い土蔵にと閉じ込められて、だめな人間になっていきます。

あるいは病気をしたとします。
そのとき、「これは神様が休めといっているのだ」とか
「何かをこの病気から学べというのだな」と考えれば、
偉大なる力もその考えに答えて、そのように自分をコントロールしていくでしょう。

そうでなくて
「なぜ、私だけがこんな目にあうのか。神も仏もあったものじゃない」
と自分の運命を呪うような思いでいれば、やはり偉大な力は開眼せず、
やがて不幸になっていくでしょう。

ですから、「正しく生きる考え方」を、
いかに心に内に潜む偉大な力に、注いでいくかが、とても大切なことになります。

まずは、ほんとうの自分を知ることです。
偉大な力が自分のうちにあることを知ることです。

そしてその自分に、生き抜くための正しい考え方を吹き込むことです。
それが悟りの力を高め、幸せな人生に変えていきます。

この真実を、穏やかに心を静めて、お悟りください。