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みにミニ法話

(192)「幸せの法則」

幸せになるためには、どんな法則があるのでしょう。

まず1点目の法則は、幸せは自分で作るものであるということです。

人は他の人のお世話になっていかなければ生きていけない存在ですが、
それをあたりまえと思い、「もっとしてほしい」
「私の幸せは、あなたが作ってくれるもの」と思っていると、
いつの間にか、両手につかんだ砂が手の隙間から少しずつこぼれ落ちていくように、
幸せも少しずつこぼれ落ち、やがて不幸の風に吹かれます。

みんがみんな奪い合うという、そんな思いで生きていれば、
支える人がなくなって世の中はすさんでいきましょう。

幸せは私自身の努力で作っていくものだと思い、
日々精進していく心構えが必要です。

そのために、
「自分ができることを、他の人のためにする」という思いが必要で、
その思いをさらに行動にうつしていく勇気を持たなくてはなりません。

かつてマザー・テレサが日本に来て講演した内容の中に、
こんなエピソードを語っています。

4才になる子が、マザー・テレサが貧しい子ども達に分けてあげるお砂糖がなくて
困っていることを知りました。
インドのカルカッタでは、お砂糖が手に入りにくかったのです。

この4才になる子は、自分の家に帰ると
「3日の間、お砂糖を食べないで、マザー・テレサにあげる」
といいました。

そのことをマザー・テレサは、
「どのくらい与えるかでなくて、与えることに、どれほど愛をこめるかが大切なのです」
と語っていました。

幸せは自分が作るというのは、
自分のできることを他の人の幸せのためにするということです。
それが自分の幸せを培うことになっていくのです。

2点目の法則は、感謝の思いを深めていくということです。
感謝は与える側に立つ原動力です。

いつもしていただいている自分に気づいて、これはあたりまえのことではないと知り、
「ありがとう」の思いを、心の中に広げていくことです。

春の大地に草花が芽を出し、花が咲いていくように、
心の大地に感謝の花を咲かせていることです。
その思いは何ものにもかえがたい幸せです。
みなさんもきっとそう感じているはずです。