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みにミニ法話

(203)「心の健康」

身体の健康については、さまざまな本が出ています。

それらを読んでいくと、水を取れとか、水を取りすぎると水毒になるとか、
あるいは塩をとりなさいという一方、塩分は控えめに、ということも書いてあって、
どうすればいいのか分からないときがあります。

さらにたくさんの本を読み進めていくと、結局は、自分の身体にあった方法で、
健康を維持していけばよいことが分かってきます。

あまり薬に頼らないように適度な運動をし、
暴飲暴食をさけて、バランスのとれた食事をする。
そして笑いの多い、ストレスをためない生活が健康には良いようです。

それでは心の健康について、注意しなくてはならないのはどんなことでしょう。

まず心の身体は一つであるという考え方があります。
これは生きている時のみ当てはまるものですが、
健康を害すると、心の方も気弱になってきます。

心の方がストレスなどで病んでくると、身体にも影響してきて、
胃が痛くなったり、肩がこってきたりします。

心のストレスがガンにまで発展していくというお医者さんもいます。
ですから、心の健康をいう場合、身体の健康も大事であることを知っておくことです。

それから、心の健康とは、人が正しく生きられる状態をいいます。

簡単に言えば、
「悪を押しとどめ、善を勧める生き方」が、心の健康な状態といえます。

「生かされている自分を知り、感謝の思いを忘れないでいる」ことも、
心の健康に通じてきます。

身体の健康では、適度な運動が大事であるといいましたが、
心の健康にも、適度な運動がいります。

運動といっても走ったり泳いだり、縄跳びなどすることは、心ではできません。
心ですることは、適度に人としての正しい生き方を学んでいくことです。

その生き方を少しずつ自分のものにしていくのが、
走ったり泳いだりして身体の健康を保つことに似ているわけです。

身体の健康も心の健康も一瞬にはできません。
日ごろの地道な積み重ねが大事であることを、もう一度確認しましょう。
それが苦しみを最小限の抑える方法でもあります。