扉の詩
(303)「姉の念仏」
姉は働いた資金で
アメリカへ
昼夜を問わず勉強して
外科医になった
連日
早朝から深夜まで
働く姉
姉がまぶしく見える
ある日
姉の眼が赤い
泣いていた
きつい勤務
人の命
日本人への差別
こんなことで死んだら
命はいくつあっても
足りない
と言いながら
仕事を続ける
姉の念仏
その姿を見て恥じた
せめて
人に迷惑をかけず
生きよう
そう思い
立ち直って日本へ帰る
(平成29年5月3日付 朝日新聞「仰げば尊し」の投書から詩にする。)
