扉の詩
(306)「お母さん」
難病のため
自宅で
寝たきりになった
40才の娘
この10年間
言葉を発しない
発病したのが
20才
大学2年生の
ときだった
ある朝
いつものように
ほおずりをして
「おはよう」と
呼びかけた
娘が
かすかな声を出した
「お母さん」
信じられなかったが
涙が止まらなかった
難病と闘い続けて
十分頑張っているから
頑張れとは言えない
ただ 見守る毎日
娘の声を聞いて思った
娘とともに
上を向いて生きていこう
(平成23年1月28日付 読売新聞 女性の投書を詩にする。)
