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法華経の詩

法華経の詩(56)

授記品 第六(2)

長老であった
魔訶目乾連(もっけんれん)
須菩提(しゅぼだい)
魔訶迦旃延(まかかせんねん)は

世尊なる仏が
弟子である魔訶迦葉(まかかしょう)に
未来世において
仏陀となるという予言
授記(しゅき)を聞いて

等しく緊張し 一心に手を合わせ
仏をまばたきもしないで見つめ
それぞれに声を合わせて語った

偉大な仏よ もろもろの教えの王よ
我らを憐れんで
仏の声を聞かせてください
魔訶迦葉が未来世で
仏陀となるという予言を聞いて
我らにも
甘露の雨を降らすように
予言を授けてください

飢えと渇きの土地から来た一人の男が
素晴らしい食べ物と水を手に入れて
その食べ物と水を
まさにいただこうとしたとき
「しばらく待て」と言われたように
まさしく そのように
私たちは 渇望しており
飢えのため
食べ物に目がくらんだ男のように
仏の智慧を得たいと願っています

それにもかかわらず 偉大な仏は
未だ予言を授けられず
手の中に置かれた食べ物を
「食べてはならない」と言われているようです

偉大な勇士よ
我らに予言をさずけたまえ