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法華経の詩

法華経の詩(71)

化城喩品 第七(13)

大通智勝如来(だいつうちしょうにょらい)
である仏 世尊は
続けて「都城のたとえ」を語った

案内人は
不安で疲れきっていた多くの人びとに
神通力を使って幻(まぼろし)の
都城をつくって 告げた

みなさん
恐れてはいけません
あそこに都城があります
あそこで休みましょう
そこに滞在して 鋭気を養い
力が付いたら
宝の山にいきましょう

密林に入り込んだ人びとは
突然現れた都城に
不審に思いながらも 喜びに満ちて
語り合った

私たちは
前人未到の密林を抜け出たのだ
安心して
この都城にとどまり 身体を休めよう

彼らは
神通力でつくられた都城に入り
助かったと思い
しばらく滞在して 安らかな思いを得た

その様子を見た案内人は
人びとの疲れがなくなったと知り
神通力でつくった都城を消し
そして人びとに 語った

みなさん
この都城はみなさんを休ませるために
私がつくったのです
本当の都城はもうすぐです
元気を出して 宝の町に行きましょう と