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法華経の詩

法華経の詩(77)

五百弟子授記品 第八(4)

仏 世尊が ここに集う僧たちに
富楼那(ふるな)が仏となる予言を語った時
克己心ある千二百人の弟子は
次のように考えた

不思議なことだ
未だこのような予言はかつてないことだ

世尊が 偉大な弟子の予言をされたように
もし われわれにも予言を
授けていただけるのなら
われわれ一人ひとりにも
予言を授けていただきたい

このとき仏 世尊は
弟子たちの心の中で考えたことを察し
長老の摩訶迦葉(まかかしょう)に話しかけた

摩訶迦葉よ 予言をしよう
偉大な弟子 驕陳如比丘(きょうじんにょびく)は
六万二千億の仏を供養した後
完全の「さとり」に到達して
阿羅漢(あらかん)である
仏となるであろう
その名を普明(ふみょう)如来という
続いて 克己心ある五百人が仏となるであろう

普妙如来は
幾千万億の人びとから崇(あが)められ
最高に勝(すぐ)れた「さとり」を示す
彼の仏の寿命は長く
その教えは数えきれないほどの年月
続くであろう

やがて仏の正しい教えが滅びたとき
勝利者である五百名の仏が
世代を重ねて続いて現れる
他の弟子たちも このようであると知れ

仏から親しく この予言を聞いた弟子たちは
踊りあがって喜んだ

※「驕(キョウ)」は「りっしんべん に 喬」