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法華経の詩

法華経の詩(81)

授学・無学人記品 第九(3)

仏 世尊は
仏の実の子である ラーフラに語った

ラーフラよ
あなたは未来において
完全な「さとり」に至って
宝華如来(ぼうけにょらい)となるであろう

ラーフラよ その「さとり」を得たとき
如来として一切の存在の真実(真如・しんにょ)を得
ゆえに供養に値する者(応供・おうぐ)となり

正しく悟った者(正偏知・しょうへんち)であり
智慧と行いにすぐれ(明行足・みょうぎょうそく)

この上ない幸いに達し(善逝・ぜんざい)
もっともよく世間を知り(世間解・せけんげ)
最高の師(無上士・むじょうし)であり
悪摩を退治して回心させ(調御丈夫・ちょうごじょうぶ)
神々や人びとの師であり(天人師・てんにんし) 仏 世尊となる

今語った 十の神通力(じんつうりき)である
「如来の十号(じゅうごう)」を得るであろう

そこに至るまで
無数の如来を供養し
尊び 讃嘆し 敬い
しかも
その無数の如来の子として生まれ
修行を積むであろう

アーナンダが
通王如来となると授記(じゅき)したが
その如来の長子とも なるであろう

長く長く 修行を重ね 完全なる「さとり」を得たとき
アーナンダの通王如来と同じように
その寿命は長く 美徳を供え
宝華如来の仏国土は
長く繁栄していくであろう