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法華経の詩

法華経の詩(96)

提婆達多品 第十二(3)

仏 世尊は
もろもろの求法者に
提婆達多は
遠い前世で 私の善き友であると語った

提婆のおかげで
私は六波羅蜜を完成させ
さらに多くの法を得て
十方における人々を救う力を得た
これもみな提婆のお陰なのだ

波羅蜜とは到彼岸と言い
そこには
大いなる「さとり」を得るという意味がある
完全最高の状態といえる

人は転生輪廻の
迷いの中にある
その世界を此岸と言うが
その迷いの輪廻を脱して
真なる「さとり」の世界
彼岸に至るのが この六波羅蜜の教えなのだ

その迷いの世界を出て
彼岸の世界に至り 涅槃を得る 
やがて 肉体を捨て仏界に昇り
その世界から
修行場としてのこの世を見守り観察する

そして仏は
この「法華経」を説くにふさわしい
時代や場所を選び
再びこの世に降臨し
この教えによって迷える人びとを救うのだ

この六波羅蜜には
自らを律し心を清浄にしていく教えと
他を救い幸せを与える教えが
説かれている

この六波羅蜜の体得が
大いなる「さとり」には欠かせないのだ