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法華経の詩

法華経の詩(98)

提婆達多品 第十二(5)

仏 世尊は
もろもろの求法者に
提婆達多(だいばだった)のおかげで
完全な「さとり」を得て
人びとを救う すぐれて尊い
「さとり」の力を得たことを語った

そして 提婆達多が
測ることもできな
遠い未来において
天王(てんのう)如来になると予言した

その天王如来は
理論的な 智慧と
体験で得た 実践面ですぐれ
この上ない 幸せに至り

さまざまな
世間に起こっていること事を
よく把握して 助言 導きができ
人びとを悟りに至らしめる 法を語り
法力でもって 仏敵や悪魔を回心(えしん)させる

神々の師としても その力を発揮し
そして
人びとの心の段階にあった 教えを示し
数えきれない人びとが
その教えを聴き 幸せとなる

やがて人滅して 亡くなった後には
長い年月の間
彼の教えはさまざまな人びとを導き
如来の遺骨は
七宝の塔の中に安置される

神々や人びとは その塔を供養し
もしこの塔を 右まわりに回って礼拝する者は
最高の果報としての
阿羅漢という
悟りを得るであろう

そう仏は 皆に語った