法華経の詩
法華経の詩(124)
従地涌出品 第十六(1)
偉大な志を持つ 求法者
弥勒菩薩(みろくぼさつ)が
深い疑問を抱きながら
数限りのない求法者が
数えきれない年月を経て悟ったのを
四十年も満たない年月で
仏 世尊がどうして
これらの求法者を教え諭(さと)したかを
問い尋ねた
仏 世尊は 三度語る
私の言うことを聴くがよい
私を信頼し
私の真実の言葉に耳を傾けよ
弥勒菩薩は
偉大な志を持つ求法者の先頭に立って
合掌して三度言った
仏よ この訳(わけ)をお話しください
仏よ 語りたまえ
仏の語られた真実を
私たちは信頼し 信じるでしょう
そこで仏は
求法者をたちの思いを察して 語った
私は
神通の力を具えている
今 私は
釈迦族の王家から出家し
苦行を経て
大いなる「さとり」を得た
そう皆は思っているだろう
しかし そうではないのだ
私が大いなる「さとり」を得て以来
数えきれない
年月が経過しているのだ
幾千万憶劫(まんおくごう)という
久遠の時間が
経過しているのだ