ホーム > 法愛 5月号 > 法華経の詩

法華経の詩

法華経の詩(125)

従地涌出品 第十六(2)

弥勒菩薩が
四十年も満たない年月で
仏 世尊がどうして
これらの求法者を
教え諭したかを問い尋ねたとき
  仏はそれに答えて 語った

私が大いなる「さとり」を得て以来
数えきれない
年月が経過しているのだ
幾千万憶劫(まんおくごう)という
久遠の時間が経過しているのだ

たとえてみれば
この数えきれない年月の数は
五百千万憶という世界にある
大地の微粒子の数に等しいのだ

さて ある人がこの世界に生まれ
この微粒子の一つを手にして
東方における
五百千万憶という無数の世界を越えて行き
その微粒子の一つを捨てるとしよう

この方法によって
一回に一つの微粒子を
幾千万憶劫のあいだ捨て続け
かの人がすべての世界を
大地のないものとしよう

あなた方はどう考えるか
これらの大地の粒子の数を
誰が推測し 計算し はかったり
あるいは比較することができようか

私がこの上なく完全な「さとり」を得て以来
その年月は 
幾千万憶劫の数に及ばないのだ
その時以来 この娑婆世界において
また他の世界においても 多くの人びとに
教えを説き続けてきたのだ