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みにミニ法話

(295)「雨もよし」

6月になると梅雨に入ります。
昔はこのころ田植えをしたようで、
蓑をつけて田植えをする早乙女の姿を絵や写真でみたことがあります。

人の心はさまざまに動き、雨が降らないと「雨が欲しい」といい、
雨ばかり降っていると「この雨、いつやむのだろう、早くやまないかなあ」
などと心が動きます。

晴れの日を幸せな日々にすると、
雨の日は苦労の多い苦しい日々になるかもしれません。
しかし、幸不幸はあざなえる縄のように、交互にやってくるものです。
幸せの時にはそれで満足ですが、幸せでないときは、
どう考えていったらよいのでしょう。

「雨もよし」というように、この不幸せは長続きしない。
どうこの今を少しでも笑顔ですごしていけばよいのかと考えていく。
そんな生き方が大切に思います。

桜の花でさえ咲くのはほんの1週間ていどです。
今はすでに緑の葉がいっぱいついて、もう散っていく葉もあります。
そして葉が散り、寒い冬を迎えます。
その冬があってこそ、きれいな花を咲かせます。

苦しみの中にあっても、必ずやがて幸せという花を咲かせる。
そんな生きる心構えが必要だと思います。

こんな投書がありました。
「悪いできごとは良くなる前兆」という題で、56才の男性の方のものです。

「悪いできごとは良くなる前兆」

誰にだって失敗することはあるし、生身の人間である以上、
生きているうちには困ったことが突然降りかかってくる。
困ったことや悪いことが起きれば、しまったと思う。
目の前が真っ暗になる。

祖父は私に
「困ったこと、悪いことは良くなる前兆と思いなさい」
と教えてくれた。

「そう自分に言い聞かせ、信じなさい」とも。

この関係をよくよく自分に言い聞かせれば、
かすかではあるが光が見え、勇気が湧いてくる。
こうなれば、しめたものだ。私の年齢になれば、このことがよく分かる。

若い人は失敗を怖がらず、色々なことに挑戦してほしい。
自分が悪いと思ったことは、素直に反省しながら、
「困ったことがあったら喜べ」これを座右の銘にすれば、
人生が楽しくなること請け合いです。

(朝日新聞 平成27年1月5日)

こう語っています。

「雨もよし」、そう念じ生きていれば、幸せといつも手をつないでいることになります。