みにミニ法話
(311)「原因と結果」
少し硬い演題ですが、もっとわかりやすく言えば、
どなたかがある本(湯川久子)で書いていた
「誰かに投げかけたものは、同じ顔をして返ってくる」
という意味になるでしょう。
怒りを相手にぶつければ怒りが返ってきて、
笑顔で相手に接すれば笑顔が返ってくるということです。
人生はそのように、はっきりとは言えない時もありますが、
やがていつか、自分が投げかけたものは、
必ず同じ顔をして返ってくるのです。
この考え方は仏教の大きな一つの柱になっているものです。
ですから、いつも人のことを思いやるという精神が必要になるのです。
もし、この世で悪いことをして、
それが誰にも見つからなければ、それでおしまいになるのではなく、
みなあの世でその結果を見ることになります。
ですから、悪を犯して、
「誰にも見つからない、しめしめ」と思っていても、
やがてその結果が倍になって返ってくることを
知っていることが大切です。
知っていれば、あやまって悪を犯そうとするとき、
ブレーキになるからです。
こんな投書がありました。
この郵便局の職員は、いつかこの償いを、
おそらく別の形で受けなくてはならなくなるでしょう。
投書を書かれた人は、70才の男性の方です。
「働く喜びを知ってほしい」
仕事に誇りを持っている人は、明るく楽しく元気よく働いている。
しかし、残念な出来事があった。
はがきを買うために近所の郵便局に行った。
午後4時50分頃。
出入り口の自動ドアのスイッチは切られ、カーテンが引かれていた。
「今、開けます」と職員。
こちらが「5時までですよね」と声を掛けても、
その職員は無視を決め込む。
「はがきを5枚ください」と告げると、
また無言のまま料金を受け取った。
利用者の声に返事もなし。
あまりにもみじめな対応であり、
仕事の大切さを知らず、教育もされていないようだ。
それでも給料も賞与も出ているのだ。
やる気がなく働いていては、仕事に誇りを持てるはずはない。
できる限り楽をしようとする姿は実にもったいない。
人のために働き、給料をいただける喜びを
知っているのと知らないとでは大違いだ。
その郵便局職員に働く喜びを知ってもらいたい。
(産経新聞 平成30年9月27日付)
イメージの悪い受付の人もいますし、笑顔で対応する爽やかな人もいます。
やがて返ってくるのは、同じ顔の魔物か、あるいは福の神です。
それを決めているのは、その人の生き方によります。
