みにミニ法話
(312)「感謝という宝」
感謝することは大切であると、誰しもが思うことです。
しかし、感謝して「ありがとう」というのは難しい時もあります。
仲の良い夫婦でも、夫が妻に、妻が夫に、
いつも「ありがとう」と言っているかと聞かれれば、
「そうしています」と答える人は、少ないかもしれません。
また、自分自身に「ありがとう」と言っている人はいるでしょうか。
自分の体に、「今日あなたのお陰で仕事ができ、食事を美味しくいただけた。
足さん手さん、体さんありがとう」と言う。
家族の人にも、介護されている人にも「ありがとう」を言う。
自然の花たちや木々を飛び交う小鳥たち、
太陽や風や空の雲に「ありがとう」を言う。
そう感謝すると、何故か心が豊かになってきます。
さらには、感謝の思いを深めていくと、
幸せをたくさん見つけることができるようになります。
どんな小さなことでも、感謝の思いを添えると、
その小さなことが幸せであると知るのです。
こんな投書を見つけました。79才の女性の方の投書です。
「小さな幸せを集め毎日を大切に」という演題です。
「小さな幸せを集め毎日を大切に」
独り暮らしになって、家事を手抜きしても誰も注意を受けない。
でも、怠けていると、居心地の悪い日々となる。
「己に厳しく」を心がけ家事をこなしている。
重い物を持つ時に「力を出さないと、困るときが来るからネ」とか、
「清潔にしていないと病気になるからネ」「食事は全て手作りが安心よ」
などと励ましながら体を動かすと、真剣になりストレス解消になる。
最期は「ピンピンコロリ」で亡夫の元へ旅立てるよう、
息子たちに迷惑をかけないよう、家事をしながら歌ったり、
楽しかったこれまでの思い出にしたり、声に出して自分を励ましたりしている。
人に感謝できることも多く、
楽しみの新聞は毎朝ポストに入っている。
季節の花々も庭で励ましてくれている、
残飯を庭石の上に置くと小鳥たちが集まって喜び、
その姿が心を癒してくれる。
これからも一日一日を大切に、
小さな幸せを見つけて過ごしていこうかと心がけている。
皆さん、見守ってくれてありがとう。
(毎日新聞 令和1年10月28日付)
こんな投書です。
「人に感謝できることも多くなって、皆さん見守ってくれてありがとう」
と結んでいます。
感謝できるからこそ、小さなさまざまな事に幸せを発見できています。
感謝には、まわりにあるたくさんの宝を発見する不思議な力があるのです。
